事案の内容
実家が先祖代々続く商家なのですが、長男が家督を世襲するしきたりがあり、「全ての遺産を長男に相続させる」との遺言が見つかり、ほかの兄弟には遺産がのこされていません。あまり事を荒立てずに旧習を打破することは可能でしょうか。
当事務所からのご提案
「遺留分」についてのご説明をしましたが、先祖の意向も尊重したいとのことでした。その点を踏まえ、弁護士が長男と交渉してみましょう。
結果
次男の遺留分を考慮した遺産分割協議を行い、次男へハンコ代として100万円を支払うことで合意がなされました。
ワンポイントアドバイス
「遺留分」をあえて行使しなかったケースですが、この権利を背景とすることで、話し合いをまとめることができました。実際には、こうした事例も良く起こり得ます。いたずらに法律を振りかざすのではなく、現実に即した着地が求められるでしょう。